梅雨も明けて夏山本番。
3連休には大勢がお山に繰り出した結果、遭難件数も引き上げてしまったようです。
7月12日(火)北日本放送から、剱岳で滑落した男性、ヘリで搬送
12日北アルプス剱岳を登山中の東京都の27歳の男性が誤って斜面を滑落し足にけがをして13日朝、避難していた山小屋からヘリコプターで病院に運ばれました。
ケガをして病院に運ばれたのは東京都西東京市のアルバイト、大野晃平さん(27)です。
大野さんは、12日の早朝アルバイト先のみくりが池温泉を1人で出発し剱岳を登頂した後、正午ごろ、標高およそ2800メートルの前剱から南側の斜面を下っていたところ雪で足を滑らせ、およそ30メートル滑落しました。
大野さんは、右足首にけがをしましたが自力で下山し、12日は山小屋の剣山荘で宿泊しました。
しかし、13日朝になっても痛みや腫れが引かず、歩くことができないため、剣山荘を通じて警察に救助を求め13日午前7時半過ぎ、県警ヘリ「つるぎ」で県立中央病院へ運ばれました。
剱岳
今夏の北アルプスは残雪が多く、注意を呼びかけている最中でした。
雪渓を通る際は、つま先やかかとを雪に蹴り込み、踏み込んでステップを刻み、滑落しないよう、足場を固めつつ、通行しましょう。
雪がすぐ解けるこの時期、いつ刻まれたか分からないステップは崩れる恐れもあります。
充分注意して下さいね。
滑落してケガが無くても、また登り返すの、しんどいから(^_^;)
7月14日(木)産経新聞から、八甲田山で66歳男性遭難か
14日午後9時ごろ、青森市千刈の無職、高橋元弘さん(66)の家族から、高橋さんが同日午前5時半ごろ「八甲田山に登山に出かける」と1人で家を出たまま帰らないと110番があった。
青森署員が同市駒込深沢付近の八甲田山中で高橋さんの乗用車を発見。
同署と消防は高橋さんが遭難したとみて捜索している。
八甲田山
どうか、ご無事で。
7月15日(金)静岡第一テレビから、富士山で滑落事故 男性けが
15日未明、富士山の富士宮ルートで男性が滑落する事故があった。
男性は、腕の骨を折る重傷。
警察によると15日、午前3時ごろ富士山富士宮ルートを登っていた男性が新7合目を越えた辺りで滑落したとパトロールをしていた民間人の男性から警察に通報があった。
滑落したのは、愛知県春日井市の無職 榊原健二さん(33)で右腕の骨を折り病院へ運ばれ手当てを受けた。
榊原さんは、15日午前1時ごろから友人らと6人で登山を始め、新7合目から500mほど登ったところで岩に手をかけたところ岩が崩れて15mほど滑落したという。
ほかの5人にけがはなかった。
警察では、本格的なシーズンを迎え、滑落事故などに注意するよう呼び掛けている。
これからフルシーズンに突入する富士山。
ニュースにならない事故はものすごくたくさんあると思います。
普段なら、手をかけた岩が崩れようが、両足やもう一方の手に重心が残っているので転ばないものですが、
体が疲労して平衡感覚もブレブレの状態だと、一点の支えが無くなっただけでもバランスを崩してしまいます。
それに、吹きさらしの富士山の岩は風化しまくり、崩れやすい状態ですからねぇ。
感触をよく確かめてから全体重を載せましょう。
さて、昨年、問題になった“弾丸登山”、今年も多そうですね。
ろくすっぽ寝ずに深夜に移動してそのまま登山を始めちゃう“弾丸登山”。
睡眠不足での登山は危険だし、ケガがなくても、しんどい思い出ばっかりになりそうです。
いい思い出のためにも、よく寝てから登山しませう!
7月16日(土)朝日新聞から、谷川岳・幽ノ沢で雪崩、登山中の2人が死傷
16日午前9時ごろ、群馬県みなかみ町湯桧曽、谷川岳の幽ノ沢カールボーデン(標高約900メートル)で雪渓が崩れ、登山中の神奈川県横須賀市安浦町、アルバイト柴崎研一さん(58)が巻き込まれて死亡した。
一緒にいた同県三浦市初声町下宮田、無職山口修さん(53)も胸の骨が折れる大けが。
沼田署によると、柴崎さんらは4人で登山に来ており、雪渓が通れるかどうかを確かめているうちに足元が崩れたという。
谷川岳登山指導センターによると、この一帯は岩場で、条例で登山計画書の提出が必要な「危険地区」に定められている。
谷川岳・幽ノ沢
また残雪での事故。
足元そのものが崩れたら、人は為す術もありません。
今年も谷川岳は魔の山。
合掌。
産経新聞から、登山者2人が一時遭難 徳島・石立山、携帯で助け求める
16日午後7時ごろ、高知県境に近い徳島県那賀町の石立山(1707メートル)で、一緒に登山していた高松市亀田南町の会社員、森安諭史さん(38)と松山市古川北の会社員、宮崎泰宏さん(37)から道に迷ったと携帯電話で110番があった。
那賀署は17日午前の捜索で2人を発見した。
那賀署によると、2人にけがはない。
森安さんは自力で下山。
宮崎さんは山中で捜索隊に保護された。
石立山
今年何度目かの四国での遭難報告。
剣山や三嶺を指呼の距離に眺めることができる石立山は、四国百山、四国百名山の両方に選ばれています。
石灰岩の滑りやすい岩場があり、過去に転落事故も起きていて、慎重な山行が求められる面もあります。
また、四国のまっただ中にあって周囲は山また山。
ひとたび迷えば途方に暮れるのは必至です。
「ちょっと行ってみよう」的な寄り道は危ない誘惑。
いまどきの山の中はヤブ蚊とかブヨとかいっぱい襲ってきそうで、そっちのほうがやだなぁ(>_<)
つづく。
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