剣岳の錫杖はどこにあった?
2011 / 07 / 25 ( Mon ) 今回は映画『劔岳 点の記』に登場した 錫杖 のお話です。
山頂で発見されたあの錫杖は平安時代のもので、山伏が置いていったものだろうと云われています。 そもそも、登山が娯楽の一つとなったのは江戸時代以降で、 大昔から山は信仰の対象で、主に修験者らの修行の場となっていました。 難攻不落と思われていた劔岳も、遠い昔に命がけで登った山伏らがすでにいたのです。 その証拠の錫杖は、一緒に発見された鉄剣共々、重要文化財に指定され、 現在は立山町にある立山博物館に展示されています。 発見したのは 柴崎芳太郎 率いる陸軍の測量隊ですが、 実際に山頂のどの辺りで見つかったのか、詳しい場所は分かっていないんだそうです。 そこで、富山県埋蔵文化財センターの職員らが山岳信仰の調査もかねて劔岳山頂付近での調査を開始したそうです。 中日新聞から、
おやおや、劔岳も世界文化遺産への登録を狙ってるんですね。 砂防、発電に関する“遺跡”ってなんだろう? 近代遺跡? 映画のクライマックスに登場する錫杖。 初登頂じゃなかったんだぁ…、となる重要なアイテムでした。 あくまでも初登頂に執着していた陸軍は、わらじ姿の山伏に先を越され、メンツをつぶされた格好で、 柴崎らをねぎらう余裕もありませんでした。 映画では、山伏の言い伝えをもとにルートが拓かれていくので、 主人公らが初登頂じゃなくてもそんなにがっかりしないというか、やっぱり、というか、 偉大な先達に敬服する感じが素敵でした。 『劔岳 点の記』、思い出したら、また見たくなりました。 |
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