埼玉県秩父市の山中で救助活動中だった県防災ヘリコプターが墜落し5人が死亡した事故。
丸1年経ってようやく、墜落原因が判明したそうです。
東京新聞から、秩父ヘリ墜落 下降気流説を否定 運輸安全委経過報告
秩父市で昨年7月25日、山岳遭難者救助中に県防災ヘリコプターが墜落し、5人が死亡した事故から一年が過ぎた29日、運輸安全委員会が公表した事故調査の経過報告で、事故原因の概要が明らかになった。
尾部回転翼(テールローター)が樹木に接触した可能性が高いとみられ、発生当初に指摘された主回転翼(メーンローター)が巻き起こす下降気流に機体が巻き込まれ、墜落する「セットリング・ウィズ・パワー」について、運輸安全委は否定した。
運輸安全委によると、セットリング・ウィズ・パワーに陥ると、ヘリは浮上困難となり、機体が激しく揺れて1分間に約90メートル高度が下がる。
だがヘリ搭載のカメラ映像を分析したところ、ヘリは事故直前の1分26秒で約10メートルしか高度を下げておらず、機体も安定していた。
原因の可能性の一つと指摘された天候についても、カメラ映像で悪天候とは認められず、救助された隊員も
「視界は良好だった。ほぼ無風状態で活動に支障はなかった」
と証言しているという。
回収した機体やエンジンに異常はなく、機内の重量にも余裕があった。
運輸安全委が着目したのは、尾部回転翼に吸い込まれて粉砕した枝葉とみられる機体の破片の映像だった。
破片が映る11秒前、ロープで降下中の隊員がヘリに左へ移動するよう合図しており、これを受けてホバリング(空中停止)中のヘリが移動し、操縦席から死角となる機体左後方の樹木に尾部回転翼が接触した可能性が高い、と判断した。
その後、ヘリはバランスを失って旋回を始め、主回転翼が近くの樹木や沢の下流右岸にある樹木に接触。
その後、左岸の岩壁に機首から突っ込み、沢に墜落したとみられる。
運輸安全委は引き続き調査を進め、年内にも最終報告を出す方針。
秩父署捜査本部も昨年7月、県からヘリの運航を委託された「本田航空」(川島町)を業務上過失致死容疑で捜索、県の関係先からも資料を押収。
機体左後方の見張りが不十分だった可能性も視野に捜査を進める。
上田清司知事の話
二度とこのような事故を起こしてはいけないと考えており、今後も可能な限り安全対策を講じたい。
◆経過報告で明らかになった墜落直前の動き
午前11時2分1秒 隊員が降下開始
3分25秒 降下中の隊員が機体を左に移動させるよう合図
36秒 尾部回転翼が樹木に接触?
37秒 機体の旋回が始まる
39秒 機体が左に90度回転
46秒 カメラ映像が途切れる
ギリギリのところで救助活動をされてたことには間違いないので、
お山に行ったらできる限り、遭難しない、
遭難してもまずはセルフレスキュー、
どうしてもダメなときは、せめてヘリが接近しやすい開けた場所へ移動する、
助けてもらう側もちゃんとしましょう!
- 関連記事
-