スイスの救助隊
2011 / 08 / 09 ( Tue ) 突然、スイスの話です。
向こうの救助隊も夏は大忙しだそうです。 ユングフラウ初登頂の話に続き、また、swissinfo.ch より、夏はレスキュー隊が大忙し をピックアップ。 詳しくは上記サイトを読んでいただくとして、 ![]() それも冬の雪山より登山者の救助件数が圧倒的に多いらしい。 軽装や不十分な計画で入山する人が増えているそうで、 事故件数も5500件(2000年)から9000件(2009年)と激増中。 毎日、アルプスを眺めて暮らしてるんだから、登山の基礎知識も豊富で、装備もしっかりしているのかと思ったら、 現実はそう簡単じゃないみたいですね。 日本では、携帯電話の普及もあって、セルフレスキューの原則を忘れた安易な救助要請が増えてますが、 その点もやはり、同じようなことが起きていて、ケガはしてないんだけど、“暗くなった…”、“疲れて歩けなくなった…”、 そんな理由で救助要請してくる人も目立つそうです。 とはいえ、 「緊急性がなく野宿が可能なら、保温して夜明けを待つように指示するケースも、夏には多々ある」そうです。 記事で取り上げられているのは Rega、レガ航空救助隊。 主にヘリコプターとジェット機で、緊急の救助と医療措置を行う非営利団体で、 職員約340人、うちパイロット25人、医師28人、 国内14カ所にヘリコプターが 17機、ジェット機が 3機 待機し、24時間いつでも出動できる体制だそうです。 うらやましい、と云うか、さすがスイスって感じの救助隊ですが、 国や地方の運営かと思ったら、約230万人の会員の年会費と寄付金により運営されているんだって。 日本なんて、老朽化した県警ヘリの買い換えもできず、点検整備で出動できない日が増えてる、 そんな負のスパイラル状態なニュースをこの前、取り上げたばかり。 「山に死にに行った連中をわざわざ税金で助けるなよ」なんて2chで陰口叩くヤツがいたり、 登山=自殺行為に近いくらい危険なスポーツ、と誤解してる人も案外多い日本では、 山ガール参戦でいくら登山愛好者数が増えようが、会員の年会費でレスキューを運営するなんて、夢のまた夢? 日本一と評判の富山の山岳救助隊が活動する北アでは「遭難するなら富山側」なんて言葉がありますけど、 ヨーロッパ・アルプスでも、遭難するならスイス、みたいなの、あるんかな? ちなみに、レガ自ら、2タッチで救助センターに通報できるiPhoneのアプリを開発し、 すでに27万5000人がダウンロードしてるそうです! 遭難現場の電波状況が良好じゃなくても、最低限、位置データなど必要なデータが送受信できれば、 ピンポイントでヘリを直行させることが可能なシステムなんだとか。 なんて、頼もしい! 日本でも北アルプスなど、遭難件数が特に多い山岳を中心に、同様なアプリを導入、普及できたらいいのにね。 救助関係でもうらやましいことがいっぱいのスイスでした。 |
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