もうしばらく、ゲレンデに立っていないけれど、今年もこの
ウインタースポーツ事故まとめ、やります。
スキーやスノーボードの事故で報道されるものは、死亡事故やゲレンデ外滑走中の遭難など、ほんの一部にすぎません。
転倒などで頭を強打すると、まれに帰宅後、急に具合が悪くなって緊急搬送となるケースも。
その場合は多分、報道されないでしょう。
12月29日(木)北海道新聞から、倶知安のスキー場 ジャンプ失敗 ボーダーの会社員死亡
29日午後2時半ごろ、後志管内倶知安町岩尾別のニセコ花園スキー場で、スノーボードをしていた愛知県長久手町、会社員伊藤雄介さん(31)がゲレンデで倒れているのを、友人が見つけて119番通報した。
伊藤さんは頭の骨を折っており、間もなく死亡した。
倶知安署によると、伊藤さんはスキー場中腹のジャンプ台を飛んだあと、倒れているのが見つかった。
スキー場によると、ジャンプ台は長さ約8メートル、高さ約1.5メートル。
ニセコ・スキーエリア
ニセコのふわふわパウダースノーは世界的にみても極上。
欧米からのお客さんも大勢訪れる、日本を代表するスノーリゾートです。
エア台(ジャンプ台)にも整備専門の人が付いて、最良のコンディションが保たれています。
エア台の着地地点(ランディング・バーン)は普通、固めに圧雪されています。
多数の人が利用しても凸凹しないくらいの方が安全に降りられるからです。
けれど、着地に失敗すれば、固い地面に体から落ちるような衝撃を伴います。
ジャンプに失敗してのケガはホント、多いので、ヘルメットがないと飛ばせてくれないところも増えました。
自ら進んで着用する人も少なくありません。
ゴールドメダリストのショーン・ホワイトはゲレンデではいつもヘルメット姿です。
彼はインタビューで、
「安全のため、そして、マネをする子供に悪い影響を与えたくないから」
と、その理由を語っています。
氷のように硬く締まった雪面に、10mくらいの高さから“墜落”することもあり、
ケガでシーズンを棒に振ったり、半身不随になって引退や命を落とした仲間もいたからでしょう。
若きゴールドメダリストにあこがれる人はヘルメットの着用も是非、真似して欲しいです。
ふたたび、ニセコから。
1月2日(月)北海道新聞から、スキー中転倒 38歳女性死亡 ニセコ
2日午前11時半ごろ、後志管内ニセコ町のニセコアンヌプリ国際スキー場のコース外の林の中で、兵庫県西宮市南甲子園1、会社員上道仁美さん(38)が倒れているのを、同スキー場のスキーインストラクターの男性が見つけ、119番通報した。
上道さんは顔面を強打しており、間もなく死亡した。
倶知安署によると、現場はスキー場中腹の中級コースから、コース外の林に4メートルほど入った地点。
上道さんはスキー1級の上級者で、昨年12月30日から家族5人で町内を訪れていた。
同署は上道さんがスキー中に誤って転倒し、立木か雪面に顔を打ち付けたとみて調べている。
樹間を滑るツリーラン中、もしくは、ゲレンデ端を滑走中、バランスを崩して林の中へ突っ込んじゃったのかなぁ。
不意にターンした人とか避け損なってゲレンデ外へ吹っ飛んだりって、たまに見たことあるけど、
リフトに乗って戻ってきてみたら、ケガした人だけが現場に取り残されてて、パトに応急処置されてたりしたなぁ。
ウインタースポーツにも
保険 があります。
掛け金も安いし、加入しておくと安心ですよ。
いまはどうか知りませんが、北海道のキロロでは、保険加入がバイト採用の条件だったりしました。
休みの度、滑りに行くような人や、シーズン券を買うくらい熱中している人は保険の加入をお勧めします。
でも、保険でお金のことはどうにかなっても、事故から先、失われていくだろう途方も無い時間や夢は取り戻すことはできません。
1月3日(火)読売新聞から、会社員通報「スノボの妻らと連絡とれない」
2日午後4時40分頃、長野県野沢温泉村に旅行で訪れていた東京都足立区の会社員男性(37)から、「スノーボードに出掛けた妻ら3人と連絡が取れない」と飯山署に通報があった。
同署は遭難した可能性もあるとみて、3日午前から捜索する。
同署によると、連絡が取れなくなっているのは男性の妻(38)と、埼玉県川口市の会社員男性(44)と妻(35)。
2組の夫婦は知り合い同士で、昨年12月30日から連れだって野沢温泉スキー場を訪れ、村内の民宿に滞在。
2日は午前10時頃から3人でスキー場に出掛けたが、夕方になっても戻らないため、宿に残っていた男性が届け出た。
長野地方気象台によると、同スキー場周辺は昨年末から雪崩注意報が出されていたほか、2日午前10時20分頃から大雪注意報も出ていた。
野沢温泉スキー場
続報:
読売新聞から、スノボで不明の夫婦ら3人、無事保護…長野
長野県野沢温泉村の野沢温泉スキー場で2日、スノーボードをしていて行方が分からなくなっていた男女3人は3日午前、ゲレンデとは反対側の山中の林道を歩いているところを県警ヘリコプターに発見された。
地元の山岳遭難防止対策協会の救助隊員らが保護した。
いずれもけがはなかった。
飯山署の発表によると、3人は、埼玉県川口市の会社員男性(44)と妻(35)、東京都足立区の会社員女性(38)。
滑走禁止区域で滑った際、吹雪でルートを間違え、表層雪崩が起きて引き返せなくなった。
雪に穴を掘って寒さをしのぎ、菓子やパンを分け合ったという。
TBS News-iから、解説:
読売新聞から、野沢温泉、槍ヶ岳 遭難相次ぐ
首都圏の男女計7人救助
県内では2日から3日にかけて、野沢温泉村の野沢温泉スキー場と大町市の北アルプス・槍ヶ岳で遭難が2件相次ぎ、首都圏の男女計7人が県警などに救助された。
幸い全員無事だったが、同スキー場で遭難した3人は滑走禁止区域でスノーボード中に道に迷っており、県警は改めて注意を呼びかけている。
飯山署によると、野沢温泉スキー場の3人はインターネットを通じて知り合ったスノーボード仲間。
これまでに同スキー場を100回以上訪れ、新雪を楽しむために滑走禁止区域でも頻繁に滑っていたという。
遭難したのは2日午前11時半過ぎ。
食料や登山靴、全地球測位システム(GPS)などを装備し、立ち入り禁止のロープをくぐって滑走禁止区域に入り、間もなく吹雪に遭って予定コースを外れた。
表層雪崩も起きて引き返すことができず、スコップで掘った雪洞の中で身を寄せ、チョコレートやパンなどで飢えをしのいだという。
同村には、禁止区域で起きた事故の捜索救助費について、スキーヤーに自己負担を求める「スキー場安全条例」があり、同スキー場側が費用請求を検討している。
同署によると、3人は条例を知った上で禁止区域に侵入していたという。
GPSは持ってたようだけど、地図は持ってたのかなぁ?
地図表示可能なGPSもあるけどね。
大きな紙の地図の中で現在地を確認した方がエスケープルートも見つけやすいから、地図も必携です。
スキー場とは反対側の山の斜面の林道を歩いて下山しているのをヘリコプターに発見されているので、
もしかすると、スタート時点から、滑り降りる方向を間違っていたのかも。
「スノーボードで滑っているうちに迷い、引き返さずに山を下りた」とも語っていますが、
雪が数mも積もった斜面はまるでアリ地獄で、ボードやスキーで滑り降りた標高差を徒歩で登り返すのはムリです。
といって、当てもなく山を下りても助かる保証はありません。
雪洞を掘ってビバークし、体力を温存し、体温を保つこと。
これが、雪山で生存する絶対条件です。
さらに、続報ですが、
捜索救助費 を
請求 することが決まったそうです。
毎日新聞から、捜索費用:野沢温泉村スキー場など請求へ コース外遭難に条例適用
野沢温泉村スキー場と野沢温泉村遭難対策協議会は4日、コース外で2日に遭難したスノーボード客に、「野沢温泉村スキー場安全条例」を適用し、捜索費用の弁償を求めることを決めた。
遭対協隊員とスキー場のパトロール隊員への手当や保険、除雪車の燃料費などを請求する。
同条例の適用は今シーズン2例目で、昨シーズンは3例あった。
同村は10年、ルールを守っている人にウインタースポーツをより楽しんでもらうため条例を制定した。
滑走コース外(管理区域外)で遭難し、救助された客に対しては、捜索費の自己負担を求められる。
スキー場が条例を適用するかどうかを判断し、救助を要請した人に請求する。
同村では2日、埼玉県の会社員男性らスノーボード客3人が一時行方不明になり、県警ヘリが3日朝、木島平村の山中を歩いていた3人を発見した。
3人は「新雪を求め、コース外を滑った」と話しているという。
ゲレンデ外のパウダースノーは魅力的すぎて、今後もロープをくぐって出て行こうとする人は跡を絶たないでしょうから、
歯止めする意味も含めて、ひとつひとつのルール違反に厳しく対処し、
捜索救助費の請求もどんどんしていった方がいいと思います。
「あそこのパトは厳しい」みたいな曖昧模糊とした噂じゃ、ゆとり世代には効かなさそうだし、
「この前の遭難騒ぎじゃ、50万円くらい、請求されたって」って方が効果的だろうから。
追記:
後日判明したことをいくつか。
・山頂のアンテナ施設から南東斜面へ滑り込み、県道から歩いてAコースに戻るつもりだった。
・昨シーズンも毛無山裏を滑っていた。
・けれど、ガスって方角を見失い、尾根から西へ降りてしまい、小さな雪崩も起きて登り返すこともままならなくなった。
・毛無山裏は知る人ぞ知るパウダー裏スポットで入り込む人が絶えない。
・捜索救助費の請求額は明らかにされていない。
・昨シーズンは6名に請求、全員、支払った。
野沢温泉村スキー場安全条例
(捜索救助費用の弁償)
第11条 スキーヤーは、第7条第1項に定められたスキー場区域に属さない区域において発生した事故により捜索救助を受けた場合は、その費用を指定管理者に弁償しなければならない。
1月4日(水)読売新聞から、スキー場リフト8m落下、運輸局への報告遅れる
国土交通省関東運輸局は4日、群馬県草津町草津の草津国際スキー場で昨年12月29日午後2時頃、無人の鉄製リフト(4人乗り用)がワイヤから外れ、約8メートル落下する事故を起こしていたと発表した。
けが人はなかった。
運輸局は、スキー場を運営する草津観光公社に対し、原因究明などを求める警告を文書で行った。
公社などによると、事故があったのは同スキー場で一番長い「殺生クワッドリフト」(1284メートル)の下り側。
ふもとから4本目の支柱の滑車からワイヤが外れ、下ってきたリフトが滑車付近にぶつかって落下した。
下り側のため人は乗っておらず、落下場所も林の中で人はいなかった。
事故原因は調査中だが、事故当日は運転を中止し、部品を交換して翌日から運転再開したという。
公社は約2時間半後に事故の概要を運輸局に報告したが、リフトの落下については後日だった。
運輸局は、鉄道事故等報告規則で義務付けている速報が不正確だったと指摘。
「乗客が死傷する恐れがあり遺憾」として、速報体制や再発防止策などを検討し、その結果を回答するよう警告した。
公社は
「スタッフの理解が不十分で、事故の把握に時間がかかった。誠に申し訳ない」
と話している。
人が乗ってない側でよかったですね。
毎朝、運転前点検もするし、運転中も1時間毎にモーターの温度やワイヤの張り強度をチェックしたり、
リフト係ってなにかと忙しかったぁ。
(忙しいのは麓側で、山頂の方は機械室がないので、降り損ねたお客さんの相手だけ)
日々の点検を怠ると、ある日、しっぺ返しをくらうのだ。
- 関連記事