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富士山滑落事故について
2013 / 12 / 05 ( Thu )
今月1日、富士山で滑落死亡事故が発生しました。

場所は、御殿場ルートの9.5合目付近。

京都府勤労者山岳連盟(京都市)の男性4人と女性2人のグループが、
前日の11月30日から、雪山での技術向上訓練の一環で入山していました。

途中、男女1人ずつが断念し、4人で山頂を目指していました。

4人はみな冬山登山の経験も豊富なメンバーで、
冬の富士登山経験者もいたそうです。

1日午前11時ごろの山頂付近の天候は、晴れ。
しかし、気温は氷点下14.3度、風速は14メートルでした。

彼らは互いの体を登山用ロープで繋いで登っていましたが、
何らかの理由で全員が滑落してしまったようです。

最初の110番は目撃した別の登山者からで、
午前11時20分頃、滑落した女性からも携帯電話で連絡がありました。

産経新聞から、

富士山で「4人滑落」の通報 登山道は積雪で閉鎖中

 1日午前11時15分ごろ、富士山の御殿場ルート9.5合目付近で「4人が滑落するのを見た」と、登山者が110番した。

 静岡県警御殿場署によると、直後に女性から助けを求める110番があった。
滑落した4人は50~60代の女性1人、男性3人のグループとみられ、
「男性1人が意識不明で、残る3人もけがをしている」
と話しているという。
県警のヘリコプターと山岳救助隊が現場に向かっている。

 富士山は現在、積雪のため登山道が閉鎖されている。


場所が富士山と云うこともあってか、
新聞、TV、各メディアも一斉にこのニュースを取り上げました。
NHKから、

富士山で登山者4人滑落 1人救助

1日昼前、富士山の山頂付近で登山者の男女4人が滑落し、警察と消防がヘリコプターを出して、救助活動に当たり、これまでにこのうちの男性1人が救助されました。

1日午前11時すぎ、富士山の御殿場ルートの山頂付近で、登山をしていた男性3人と女性1人の4人が滑落したのを近くにいた登山者が見つけ、警察に通報しました。
滑落した4人は登山用のロープで体をつないでいたということです。
その後、滑落した女性から携帯電話で、4人のうち男性1人の意識がなく、ほかの3人もけがをしていると連絡がありました。
警察と消防がヘリコプターを出して救助活動に当たり、午後4時すぎにこのうちの男性1人が救助されました。
警察では下からも現場に救助隊を向かわせていて、引き続き救助活動にあたるということです。
警察によりますと、4人は京都の山岳会のメンバーで合わせて6人で富士山に来ていたということです。
静岡地方気象台によりますと、午前11時ごろの富士山の山頂付近は晴れていましたが、風速14メートルの風が吹き、氷点下14度3分の寒さだったということです。


携帯電話で連絡をした女性は、近くにいた別の登山グループと一緒に下山、
男性1人は午後4時ごろ、ヘリコプターで救助されました。
男性は肋骨骨折、女性は骨盤骨折と重傷でした。

7時半頃、山岳遭難救助隊が現場に到着、心肺停止状態の男性1人が発見されましたが、
残る男性1人は安否が分からないまま捜索中、と云う状況でした。

京都新聞から、

「状況知りたい」 京のパーティー・富士山滑落

富士山での滑落事故を受け、事務所に入る京都府勤労者山岳連盟の関係者ら 冬の富士山頂付近から4人が滑落した1日の山岳事故。
「状況が知りたい」。
京都市右京区西院松井町の京都府勤労者山岳連盟の事務所では1日午後、関係者が慌ただしく出入りし、情報収集に追われた。

 田原裕理事長(63)によると、連盟には20団体が加盟し、会員は約960人。
グループの6人は連盟の救助隊(約100人)に所属する京都府在住の30~60代で、登山歴は5~30年以上という。
救助隊は毎年、雪山での技術向上のため訓練を行っており、今回もその一環だった。

 田原理事長が午後2時半のテレビのニュースで事故を知った直後、グループのメンバーから携帯電話に連絡があった。
しかし、強風の上、電波状態が悪く、内容を聞き取れなかったという。

 グループの家族と連盟関係者は乗用車で夜、静岡県に向かった。
田原理事長は
「残念だ。断片的な情報しか入ってこず、状況を知りたい」
と話した。

 遭難対策に詳しい山岳ガイドの宮永幸男・府山岳連盟副会長(65)は
「この時季の富士山頂付近は氷点下20度近い低温になり、強風と雪でバリバリに凍結する。
転倒して滑り出すと止まらない。
ロープで体をつないで行動するのは、誰かが滑落しても残りの人の力で止めるためだが、熟達した技術がないと危険を伴う。
なぜ全員が滑落したのか」
と心配そうに話した。



翌2日、捜索再開するも、
男性2人は心肺停止状態で、ヘリコプターで収容、搬送先の病院で死亡が確認されました。


その日の午後…。

行方不明とされていた男性は、実は消防ヘリによる救助作業中に落下していたとの発表が。

中日新聞から、

1日後発見で死亡確認 滑落事故死者計2人

 ◆富士山救助ミスで男性落下

 富士山の山頂付近で京都府勤労者山岳連盟(京都市)の男女4人が滑落した事故で、静岡市消防局は2日、ヘリコプターによる1日午後の救助活動の際、男性をいったんつり上げたが、地上3メートルの高さから山腹へ落としたと発表した。
再びつり上げようとしたが、気流が激しく断念した。
男性は落下後も生存が確認されたが行方不明となり、2日に心肺停止状態で見つかった。

 静岡県警は2日、この男性を含む心肺停止状態の男性2人をヘリで県内の病院に搬送、死亡を確認した。
県警によると、ヘリ救助に失敗したのは、教諭高橋美明さん(55)=京都市南区。
もう一人は大工矢野利明さん(61)=同市中京区。

 静岡市消防局の大橋正行警防部長は
「救助できず、大変申し訳ない。消防局の全組織を挙げて再発防止に努める」
と謝罪した。
落下と死亡の因果関係は不明と説明している。

滑落した遭難者の救助に向かう静岡市消防局のヘリコプター<br>1日午後4時5分、富士山頂付近で 消防局によると、静岡市のヘリは点検で出動できない県防災ヘリに代わって出動。
高橋さんは顔に大けがをして、体の一部は動くが呼び掛けに反応しない状態だった。

 ヘリから降下した隊員が救助用ベルトに高橋さんを固定したが、つり上げて収容する直前にベルトが外れた。
隊員2人が高橋さんをつかみ、ヘリは安全な場所を探したが、西へ約650メートル、高さ3メートルの地点で隊員の力が尽き、落下させた。

 落下後の高橋さんの容体に変化はみられなかったという。
県警山岳救助隊が1日夜に遭難現場に着いたが、発見できなかった。

 消防局の調査では、救助操作の不手際などで高橋さんの衣服などがヘリ側面の金具に引っ掛かり、体がベルトから抜けた可能性がある。
機材のトラブルは見つかっていない。

 発表が2日にずれ込んだ理由を、消防局の担当者は
「事故の状況を詳しく調べ、資料を集めるのに時間が必要だった」
と説明している。
県警はまた、4人のうち1日夜に入院した男女2人について、教諭畑和彦さん(58)=京都府亀岡市=が肋骨骨折、土産物販売店員宮崎愛さん(34)=同府南丹市=が骨盤骨折などで、それぞれ重傷だと確認した。

 ベルトは担架に固定する方式などに比べ、短時間で着用できるため、救助の難しい山岳救助などで活用されている。
県と浜松市のヘリも同じ製品で、これまでに事故はない。


 ◆安全確保の手段裏目に

 ロープで体を結んでいた男女4人。
安全を確保するための手段だったが、一緒に滑落する結果になった。

 「結ばれていたので、全員が一気に落ちていった」。
事故を目撃した男性登山者は振り返る。
4人は御殿場ルートの9.5合目から落ち、西隣の富士宮ルートとの間付近で見つかった。

 御殿場署によると、雪が深い山では、登山者一人だけが新雪にはまるのを防ぐために使う。
ただ、冬の富士山でロープの使用は多く見かけないという。

 山岳連盟の担当者は
「ロープは誰か一人が滑落した場合、残りの人が助けるのに必要だ」
と話す。
滑落した4人は「救助隊」のメンバーとして「連盟の加盟団体から要請があれば助けに行くための訓練」を冬の富士山で行っていた。
「どうしてこんな状況になってしまったのか」
と肩を落とした。


股下に補助ベルトを通していなかったことも明らかに。

読売新聞から、

ヘリ救助中に落下、股下にベルト通さず

 富士山の御殿場口登山道で京都府のグループ男女4人が滑落した事故で、静岡市消防局は4日、救助隊員が京都市南区、教諭高橋美明(よしあき)さん(55)をヘリにつり上げるため救命用具を装着した際、高橋さんの股下に補助ベルトを通していなかったことを明らかにした。

 同局によると、隊員は1日午後、高橋さんにベルトの装着を試みたが、胸から足先まで緊急用の保温シートが巻かれていたため股の間にベルトを通すことができなかったという。
高橋さんはつり上げられた際に救命用具が外れ、約3メートルの高さから落下。
2日に心肺停止状態で発見され、その後死亡が確認された。
同局は事故調査委員会を月内に設置し、原因を調べる。

 一方、静岡県警は4日、高橋さんの死因は胸部、頭部の損傷と凍死と発表した。
落下との関係は不明という。
もう1人の京都市中京区、大工矢野利明さん(61)の死因は全身を強く打ったことによる多発損傷だった。


とてもとても残念な救助ミスが起きてしまいましたが、
救助ミスが引き起こされる状況さえもひっくるめて、
それが「登山」だと受け止めるべきだと僕は考えます。

そもそもが入山禁止の冬富士ですから。

救助する側だって命がけ、多重遭難の恐れが非常に高い危険地帯です。

そこに立ち入っている以上、ことあらば無事では済まないと覚悟するべきです。

京都新聞から、

冬の富士山「巨大な滑り台」 京都の4人富士山滑落

 冬の富士山は、元日登山や雪上訓練などで登山者の人気を集める一方で、厳しい気象条件により斜面が固く凍結するため、滑落による死亡事故が後を絶たない。

 厳冬期の富士山登頂経験のある山岳ガイド宮永幸男さん(65)=京都市南区=は
「冬の富士山は巨大な滑り台のようなもの」
という。
氷点下20度を下回る寒さと台風のような強風、雪氷により、斜面はアイゼンの刃先がかろうじて刺さるほどに固くなる。
一度転倒して滑り出すと人力では止められず、岩などにぶつかるまで何百メートルも高速で滑落するという。

 特に、4人が滑落したとみられる標高3700メートル付近は最も傾斜のきつい一帯で、ロープで結び合っての行動は
「メンバーに熟達した技術がないと逆に一緒に落ちるリスクを高めてしまう」
という。

 宮永さんは、矢野利明さんと長年の登山仲間で、厳冬期の北アルプス・五竜岳(2814メートル)などに同行していた。
「京都ではトップクラスの登山家。
おとなしく慎重な人柄で、事故を起こしたことがないのに、どんなトラブルがあったのか」
と残念そうに話した。


一度転倒して滑り出すと人力では止められず、
 岩などにぶつかるまで何百メートルも高速で滑落するという。


元日の初日の出を狙って冬富士に登る人が毎年いるけど、ホント、やめて欲しい。

自殺行為だし、もしものときに助けに行く側も命がけなんだから。

登山は自由かもしれないけど、他人の命を危険にさらしてまでの自由って許されない。


富士山に限らず、冬山は厳しさを増してゆきます。

あなたを大切に思っている人が、どうして山に行かせてしまったのかと、
激しく後悔する日々を送るようになってしまわないよう、
心してお山と向き合いましょう。

京都新聞から、

富士山滑落、登山仲間ら「残念」 京の2人死亡確認

 京都府の登山グループ4人が富士山の山頂付近から滑落した事故で、静岡県警は2日、京都市中京区、大工矢野利明さん(61)と同市南区、府立丹波支援学校教諭高橋美明さん(55)の死亡を確認した。

 病院に運ばれた男性は亀岡市、府立盲学校教諭畑和彦さん(58)、女性は南丹市、販売店員宮崎愛さん(34)と確認した。

 亡くなった2人の家族や登山者仲間は「こんなことになるとは…」と声を沈めた。

 所属する府勤労者山岳連盟の事務所(右京区)では、1日夜から無事を祈りながら情報収集を続けた役員らが「残念な結果になった」と落胆した。

 同連盟の救助隊は、例年この時期に富士山で雪上技術の訓練を実施し、矢野さんは毎年のようにリーダーとして参加していた。
同連盟の中村好夫事務局長(65)は
「慎重で冷静な人物で、冬の3千メートル級登山も簡単にこなす力量があった。
山岳技術を本当にいろいろ教えてもらったのに…」
と無念そうな表情。
高橋さんがヘリによる救出中に落下した事故について、花折敬司前理事長(61)は
「事実ならつらい話。そんなことがあっていいのか」
と肩を落とした。

 悲報を受け、同市内に住む高橋さんの母親(83)は
「山登りが好きな息子で、遭難のニュースに接するたび、気をつけるよう話していたのに…。
山は怖い」
と絶句した。
普段から
「介護が必要になってもちゃんと面倒みるよ」
と言われていたという。
ヘリ救助中の事故には
「危険な中、息子を助けようとしてくれたが、うまくいかなかったのは悔しい」
と複雑な思いを話した。

 義弟の岩尾聡さん(57)=向日市=は
「これまで登山で危険な目に遭ったと聞いたことがない。
仕事の合間を縫った行程に無理があったのか」
と無念さをにじませた。

 高橋さんの元同僚で登山仲間の山本和美さん(56)=南丹市=も
「いつも安全登山のアドバイスをくれた。
危険なことをする人ではなく、信じられない」
と言葉を詰まらせた。

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