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遭難の裏で 40数時間励まし続けた警察無線
2014 / 02 / 16 ( Sun )
2004年2月7日、福井県の大長山で、関西学院大ワンダーフォーゲル部員による遭難事故が発生しました。
9日、全員救出され、凍傷は負っていたものの、全員の無事が確認されました。

ちょっと懐かしい(って言い方は語弊があるかな)遭難事故ですが、振り返ってみます。

その捜索救助活動の裏で、40数時間にわたり、無線で励まし続けた警察官がいました。
平行して、アマ無線家らも同調、みんなで周波数を開けたそうです。
そして無事救助が伝えられると、総合指揮室にはアマ無線家らの歓喜の声が次々に届いたそうです。

まずは、どんな事故だったか、思い出す意味でも、福井新聞から、

遭難の関学生14人全員救助

 勝山市と石川県の県境にある大長山(標高1671メートル)で起きた関西学院大ワンダーフォーゲル部男子部員14人の遭難で、福井県警のヘリコプターが9日午前、山頂付近で全員を発見。
複数のヘリで順次部員を引き上げ、午後2時半すぎまでに主将で法学部3年の野田悦史さん(22)=兵庫県西宮市=ら全員を救助した。
いずれも1―3週間の凍傷を負い、福井大医学部付属病院など3カ所に運ばれた。

 大雪と吹雪のため動けなくなった一行が7日午後に救助を要請して以来、約49時間ぶりの生還となった。

 山頂付近の天候が回復してきた9日午前、県警ヘリが上空を旋回しながら捜索した結果、同11時前に部員十数人が手を振っているのを発見。
約50分後、県防災ヘリが文学部2年、飯田稔さん(20)=兵庫県尼崎市=を救出し、その後順次、小松市の航空自衛隊ヘリや富山県防災ヘリで部員全員を引き上げた。

 福井県警では、入山後の経過について部員から事情を聴取している。

 ヘリによる救出活動以外にも、午前6時前から福井県警機動隊や富山県警山岳救助隊、金沢市の陸上自衛隊第14普通科連隊、県内の山岳会らが徒歩で現場を目指すなど、かつてない多数の冬山遭難事故に大掛かりな救出態勢で臨んだ。

 一行は3日に取立山(標高1307メートル)に入山。
7日に予想以上の新雪が降ったことから孤立。
大長山山頂から約百メートル下の斜面で立ち往生し、救助を求めてきた。
斜面3カ所に雪洞を掘ってビバークしていた。

 8日も降雪で捜索が難航。
部員は唯一の交信手段となった無線を通じ、県警や、勝山市などが設置した現地対策本部に、衰弱者や凍傷者、尽きかけた食料の状況などを伝えてきていた。


 大長山

では、(感動の)救助の舞台裏を、福井新聞から、

関学大生救出、警察無線が励み

 「息子に呼び掛ける気持ちだった」―。
勝山市の大長山で遭難した関西学院大ワンダーフォーゲル部員の救出劇で、無線を通じて学生たちを励まし続けたのは、県警の警察官たち。
寝る間を惜しみ、ときに悩み、そして喜んだ40数時間だった。

 学生の救助要請が届いてから、丸一日たった8日昼すぎ。
県警本部総合指揮室の片隅で、小竹原慎二警部(47)は悩んでいた。
「まだ言えない」
「いつ彼らに伝えたらいいのか」
 視界不良のため、ヘリコプターでの救出は既に中止が決まっていた。
しかし、凍える学生たちの希望を奪うわけにはいかない。
結局、救出中止を伝えたのは午後4時すぎになってから。
「ヘリの救助は困難…。明日は間違いなく行ける。頑張れ」。
初めて「間違いなく」という言葉を使った。

 小竹原警部の所属する生活安全部地域課は、交番や駐在所の指導が主な業務。
だが、人質立てこもりや誘拐事件が起こった際は、犯人との交渉に当たる「ネゴシエーター(交渉人)」を任されている。

 とはいえ、無線を使った救助交信は今回が初めてだった。
思い浮かんだのは県立大に通う長男(21)の顔。
「息子に語りかけるように」
「記憶に残る言葉で」。
自分に言い聞かせながら交信を続けた。

 同僚の森岡正己警部(55)や北嶋正勝警部補(37)が、医師から集めた情報をわら半紙に書いて次々に渡してくれた。
「ぬれたところをふきなさい」
「体を寄せ合い保温を」。
県山岳連盟の渋谷好司さん(46)らが駆けつけてくれたのも心強かった。

 渋谷さんが直接呼び掛ける際は、学生たちが安心できるよう
「県山岳連盟・遭難対策委員長と名乗って」と
注文。
「電池を温めて長持ちさせて」
という助言は、アマ無線家が電波を通じて教えてくれた。

 救助の日の9日は、わずかな仮眠だけで迎えた。
未明に目覚め、まず現地の降雪状況を確認。
前夜の交信で「間違いなく」と言った手前、希望を失わせたくなかった。
「もうすぐ”山の精鋭”たちが出発する」という言葉も無意識に発していた。
午前11時前、県警ヘリが14人を発見した一報が入ると、約30人が詰めた指揮室は大きな拍手に包まれた。

 全員が助け出された後にもドラマがあった。
アマ無線の資格を持つ通信指令室、砂長谷憲治警部補(55)が突然マイクを握り
「全員の救出完了。各局の皆さん、周波数を使わせていただき、ご協力を感謝します」
と呼び掛けた。
「占有してはいけない周波数を開けてくれたみんなに感謝したい」
との思いからだった。

 反応は即座に返ってきた。
「ご苦労さま」
「よくやった」。
息をひそめ、一部始終を傍受していたアマ無線家たちの歓喜の声が次々入り、持ち場に戻りかけた全員が胸を熱くして足を止めた。

 緊迫の救出劇を裏から支えた小竹原警部は、当時を振り返り
「自分たちは連絡役で山岳家やアマ無線家、富山県警、自衛隊などのサポートのおかげ。
大勢の支援で多くの命を救えた経験は、私の警察官人生で最初で最後かもしれない」。
感無量の表情だった。


無線だからできた、感動秘話ですね。

携帯電話じゃ、1日でバッテリー切れちゃうし、圏外で繋がらない可能性も高いから、
40時間も励まし、情報を伝え続けることはできないでしょう。

ネゴシエーターの話術は、こんな場面でも活かせるんですね。

救助活動中止の事実は一時、落胆させるかもしれないけれど、
的確なアドバイスと状況報告を伝えることで、
パニックに落ちがちの遭難者らは逆に安心して救助隊の到着を待てたのかな。

孤独は自暴自棄の入口ですから、遭難者らにとっても、
ずっと話しかけてくれた存在は、言葉にできないくらい、ありがたかったでしょうね。

追伸:上記記事は2004年に起きた事故でした。
関係者のみなさん、及び、勘違いをさせてしまった読者の皆様、申し訳ございません、
(いいお話はそのままに)日付の方(だけ)、訂正させて頂きました。

コメントでご指摘下さった方、早急にお知らせいただき、
恥の上に恥を重ねずにすみました、誠にありがどうございました。

(以下、言い訳ですが)使用しているRSSニュースリーダーがとんだ過去の記事まで拾ってきてしまったのが原因です。
確認を怠ったのは私個人でありますが… (^^;)
ただ、現在、「遭難の関学生14人全員救助【2004年2月8日】」となっている福井新聞web版の記事は、
収集時、8日の日付で、「遭難の関学生14人全員救助」のみで配信されました。
RSSニュースリーダーが当日配信のニュースのひとつとして拾うのも仕方ない状況でした。

とはいえ、恥ずかしい (>_<)

でも、いまさらながら、警察無線での励まし、素晴らしいことだなと思い、載せた次第です。

救助された方々もとうに社会人、なかなか自由にお山と向き合えない、
忙しい日々を過ごされてる方もいらっしゃることでしょうね。
お山との向き合い方も、あの日を境に変わったところがあったりするのでしょうか。

忙しい、と思えるのも、生きていればこそ、ですね。
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