2017 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 06  
青春18きっぷ旅 1 5日目 川上村
2015 / 02 / 05 ( Thu )
20年近く振りに訪れた長野県川上村。

 車窓を過ぎていく風景に、心ざわめきっぱなし。
付け替えられた道路以外、遠い記憶とまったく変わっていなかったからです。
寂れていたら…、そんな杞憂は簡単に吹き飛ばされました。
辺り一面、雑草ひとつ生えていないレタス畑、光るマルチに包まれた畝の波が延々と拡がり、
黙黙と働く大人たちはたくましく、みな日焼けした顔で、道路を大型トラクターが幅をきかせて走っていました。
ここ十数年、様々なものが廃れていく現実を受け入れ続けてきたから、
変わらないものがあることに、涙が出るほど、うれしかった。

梓山でバスを下車。

長野県川上村梓山、と唐突に話を進められても、みなさんは「ソコハドコ?」状態でしょう。

長野県川上村梓山はこんな場所に位置しています。


川上村は、山梨県、埼玉県、群馬県に接する村で、レタスをはじめとする高原野菜の日本有数の生産地です。
レタスや白菜などの畑が所狭しと拡がっています。
村全体が標高1000m以上で、僕がかつて働いていた梓山は1300mもの高地です。
朝はいつも、朝焼けで赤くなった八ヶ岳が見えていました。
人口は5000人弱、第1次産業が主体の山村で毎年人口が微増している「奇跡の村」です。
その奇跡を支えているのは、平均年収2500万円とも云われる高原野菜農家さんたち。
当時、僕もたくさん給料をいただきました。
でも、家族もバイトも、夜明け前から日没まで、休日もほとんどなしで働きます。
冬は雪と氷に包まれてしまうので、夏の稼ぎ時はホント、ノンストップ。
覚悟を決めて地に根を下ろした働き者たちがたくさんいる村です。

 この辺りは秩父多摩甲斐国立公園内です。
南に登れば百名山の山並みが待っていますし、東に進めば、奥秩父の大自然が拡がっています。
 橋を渡り、懐かしい風景へ。
 マスヤさん、コンビニになったのかぁ。
 まもなく恩人の家、心臓ドキドキ。


そして、ただいま。


十数年ぶりのただいま。
当然、みなさん、畑に出払っていて、家はしーんとしていました。
勝手知ったる、という感じで玄関に入り、声を掛けると、奧から見知らぬ女性と小さな女の子が出てこられました。
後から分かったのですが、次男のお嫁さんでした。
僕は、前もって報せることができなかったので、随分昔、バイトしてたものですと自己紹介から始めました。
当然、僕がいた頃は、次男はまだ中・高校生だったから、お嫁さんは僕のことを知らないはずでしたが、
「ああ、○○さん!」、と好反応。
どうも、最近、茶の間で僕の話題が出たようでした。



敷地に入った瞬間から、不思議な感覚にとらわれていました。
なにもかもがほぼ、昔通りだったので、タイムスリップしたかのような感覚というか、
そっくりそのまま残っていた十数年前に映画撮影したセットで、また撮影が始まったような。
上手く云えないけど、また泣きそうなくらい、胸が熱くなっていました。
(駅のベンチで読んだ「永遠の0」で泣いてきたから、とっくに涙腺ゆるゆる (^^;)

携帯で畑にいる次男にすぐ連絡をしてくれました。
(昔は携帯電話なんてなかったから、待つのが当然だったなぁ。)
家に上がって待っていると、お茶も冷めぬうちに、懐かしい顔ぶれが揃いました。


一番うれしかったのは、こんな僕のことを覚えていてくれたことでした。


 家の裏の川は千曲川の源流。
千曲川は長野だけの呼称で、全国的には信濃川。

 次男の長女。
変わったことといえば、長男も次男も家庭を持ち、子供までいたこと。
農家の嫁探しって大変だから、二人とも無事、良妻を得ていたことは、身内のことのようにうれしかった。
上から3番目の長女は結婚はまだらしいけど、一番下の次女は子供がいるらしい。
その次女は、僕が初めてこの村に来た頃は、上の写真の女の子くらいな歳だったのに。

1時間ほど、語らったあと、みなさん、畑に戻られました。
午後の出荷があるらしく、僕も畑へカメラ散歩に出かけました。


左に行けば、三国峠経由中津川林道で埼玉の秩父へ、右に行けば、千曲川の源流。
畑は、右に登った方。

家の周りは山しか見えないけど、少し上がると、上野原の-
広大な畑がどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっ!
村の人が何十年にもわたって開墾し拡げてきた農地。

僕は5シーズン、この畑で文字どおり、汗水たらして働いていました。
けど、いまはもう、日本人のアルバイトはごく希で、中国人留学生が主となっていました。

最近、その留学生を騙った投書が世を騒がし、“川上はブラック農業”との風評が立ちました。
留学生を酷使し、差別し、暴力をふるわれたこともあった、などという内容だったようです。
けれど、実際にはそんなことはありません。
夏の終わりには、村人と留学生が手を取り合って別れを惜しむ風景があちこちで見られ、
僕が働いていた頃となんの変わりもないのです。
ブラックの真相は、中国人同士がピンハネしあった結果、村に八つ当たりしてきた、が真実でしょう。
中国人と仕事されたことがある方ならお分かりだと思いますが、
大陸流で働く留学生の勤務態度の方がよっぽど酷いことが多いようです。
川上の人は、ブラックじゃない。
僕は働いていたから分かります。
仕事は、逃げ出すバイトがいたほど、キツいから上だった。
けど、川上の人の優しさがあったから、僕は5年も働き続けることができた。
僕がいた頃、「高原で地獄を見た」といった内容の記事が雑誌に掲載されたことがありました。
仕事のあまりの厳しさに逃げ出したアルバイトが、虚虚実実を騙った記事でした。
今回のブラック騒動も、あの記事同様、逃げ出した腰抜けの戯言のような気がします。

別の畑。

そうそう、この横道(地名)の畑で、林沿いの脇道をトラックで移動してたら、
 この辺りで脱輪、向こうは崖、危なかったなぁ。

畑は少しずつですが、大きくしているそうです。
子供の代になり、孫もできて、家族が増えた分、まだまだ働き足りないと云うか、相変わらず、たくましい。


晩はそのまま、一泊しました。
急な再訪で申し訳なかったのですが、快く泊めて下さりました。
ご飯も美味しかった。
舌もちゃんと覚えてた。
味覚から来る感情って心をめっちゃ揺さぶるよね。
いろいろな話で盛り上がり、川上ではもう深夜な夜10時頃、床につきました。


つづく。


青春18きっぷ旅 1 メニュー

1日目
松山→瀬戸大橋
岡山→大阪

2日目
大阪→熱海
大船→江ノ島→鎌倉
横浜中華街

3日目
東京
東京スカイツリー 1 2

4日目
上野→秋葉原→東京駅
国立科学博物館

5日目
東京→小淵沢
小淵沢→川上村
川上村

6日目
川上村
小淵沢→茅野→車山高原
車山高原

7日目
諏訪→長和→八千穂
八千穂高原

8日目
善光寺→松本
松本
大阪→岡山→松山
関連記事

12:00:00 | コメント(回答)(0) | page top↑
青春18きっぷ旅 1 5日目 小淵沢→川上村<<古い方< 最新記事 >新しい方>>青春18きっぷ旅 1 6日目 川上村
コメント
コメントの投稿














←管理人以外は読むことができないメッセージにしたい場合はチェックを

「バカ」「アホ」「変態」「狂」... 使いようによっては他人を不愉快にさせるワードは投稿不可となっています、ご注意下さい。

コメントいただくのはとてもうれしいんですが、
「送信」ボタンを押す前にいま一度、読み返してみて下さい。

「よく読んでもらえば分かる」「行間を…」ということを相手に望むのはわがままです。

お怒りな場合でも、大人な対応でぜひ、よろしくお願いします。 <(_ _)>

お山でも町でもメールでも、自分がイヤなことは他人にしてはいけませんよね。

なお、当ブログは一個人のブログです。
コメントの削除や受信拒否の設定をする・しないも正直、私個人の勝手です。
不愉快だと思ったコメントはばっさり削除します。
違う意見を持つ人と共存できないクレーマーと判断したら、即、ブロックします。

相手が聞く耳を塞いだら、どんなに正論でも一生届くことはないでしょう。

いろいろ、すみませんが、ご了承下さい。

青春18きっぷ旅 1 5日目 小淵沢→川上村<<古い方< 最新記事 >新しい方>>青春18きっぷ旅 1 6日目 川上村