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青春18きっぷ旅 2 4日目 石炭の歴史村 石炭博物館 1
2015 / 04 / 21 ( Tue )
ドゥーーーーン。

エレベーターの移動が収まり、照明が元に戻ると、壁がまたマジックミラーに戻りました。
ドアが開くと、薄暗い通路から冷たく湿った風が搬器の中に吹き込んできました。
真夏なら天然のクーラー、真冬なら暖かくも寒くもない、そんな感じです。

 地下1000mの坑道に到着しました。

…よくできた入坑シミュレーションでした。
1000mではないけれど、地下通路まで降りたのは確かです。

「炭鉱風俗館」スタート。

ホントに良くできた人形が31体、明治・大正・昭和、各時代の採炭風景を再現しています。
男も女も手掘りな時代から、馬を使って鉱石を運び出す時代へ、道具や服装も移り変わります。

いまにも動き出しそうな、今日までずっと働き続けているような。
初めて来たときは、ある意味、生き生きとした人形たちが怖いくらいでした。
一応、人形たちは動きません、一応ね。
十数年ぶりなのに、まったく同じ姿で働いていました、痛んだり、古くさい感じがしなかったのは不思議でした。
もともと炭塵にまみれている設定だし、気温の安定した地下という場所がよかったのかな。

大勢の坑夫たちの最後に居並ぶ、まるでバイオハザードな人形たち。
顔が見えないから、人が紛れてても分からない…。
夜は人形たち、「今日もお客さん、少なかったね、お疲れさま」って酒盛りしてたりして。

次は「炭鉱機械館」、人力・馬力な時代が終わり、
 機械化された採炭現場がテーマ。

時代年表とともにモーターやコンプレッサーが展示してあります。
 大型機械たち。
ここ、一番ビックリします。
人が近づくと、突然、警告音が鳴り、どんがらガッシャン!
ドラムカッターやベルトコンベアー、大型機械が大音響で一斉に動き出すからです。
坑道に共鳴する機械音に肝をつぶします。

こんな大音響のなかで働いていてたら、耳、悪くなっちゃったんじゃないかな。
 「坑道まっくら体験へようこそ!」
このパネルは新しいな、と思った瞬間、通路の奥でなにかが横切りました!

ええっ!?
僕が一番乗りだから、ほかに誰もいないはず…、まさか、まさか、見てはいけないもの!?

 それは黄色い服を着たおじさんでした。
坑道探検用のヘルメットを客に手渡すために、非常口からスタッフさんが出てきたのでした。
焦ったわ~。
前回はメットの貸し出しとかなかったし、最後まで誰一人、会わず仕舞いだったもの。
おじさん、また驚かせちゃったかなって雰囲気で、ヘッドライト付きのヘルメットを手渡してくれました。

姿見で装備を確認(って、メットだけだけど)、今日も一日ゼロ災害、ヨシ!
さらに潜る地下は史蹟扱いになっている本物の坑道、元は旧北炭夕張の天龍坑である「夕張砿」です。
昭和14年、皇族が夕張を訪れた際、見学用坑道として整備されました。
その後は救護隊の訓練や鉱員の養成など、模擬坑として使用されていました。

いよいよ坑道へ。
天井の隅っことかよく見ると、外の光が漏れ射しています。
この入口部分は地表にほど近い場所にあるようです。
地上に露出したこの坑口から昭和天皇も入られたのかも。


史蹟夕張砿のご案内 文化庁指定登録有形文化財

 この大露頭は明治21年(1888年)、坂市太郎が発見したものです。この史蹟夕張礦の出口は明治33年(1900年)北海道炭砿鉄道株式会社が、第3斜坑の一部として使った坑道です。
 この史蹟砿は石炭の増産が求められた昭和14年(1939年)秋、北海道炭砿汽船株式会社が、「模擬坑」として設けたものです。
模擬坑は坑内の様子を安全に見ることができるため、多くの人々が見学しました。
 昭和55年(1980年)「夕張石炭の歴史村」建設計画のひとつとして採炭や運搬などの坑内作業の移り変わりを知っていただくため「模擬坑」を整備し、「史蹟夕張砿」としました。
 坑内には、採炭技術に関する機械器具や採炭方法の歴史などが、わかりやすく再現してあり、世界でも類例のない体験の場であります。



階段を下り、丸太で補強されたトンネルを進み、左に折れ、
 「上添坑道」を進んだ突き当たりには、

掘進作業現場が再現されています。
「上添坑道」とは、機械や資材を運び込み、換気のためにも使われる、一番最初に掘る坑道です。
通路脇には、誘導無線や緊急時に新鮮な空気を吸える袋など、備品も説明書きとともに置いてあります。

その作業現場の手前に、右に下る坑道があります。
天盤の崩落を防ぐ鉄の柱が多数あって、昭和23年頃より採用された鉄柱カッペ採炭を再現しています。
カッペはドイツ語で金属製の梁のことです。
 階段で斜坑を下ります。
距離にして30mは階段が続いてるだろうか、メットのヘッドライトがあって助かる暗闇です。
あと、天井が低いところも助かります。

ここいらは、夕張発展の発端になっ石炭の大露頭の下部、「10尺層の炭層」が露出しています。
実際に触ることもできて、叩いてみると木のような音がします。


この斜坑から階段を降りきった通路が、この模擬坑道で一番ダイナミックな場所です。
僕が一番覚えている場所でもあります。

ロードヘッターと呼ばれる、先端のトゲトゲドリルで掘削する機械。
操作するおじさん人形の目も真剣です。
ロードヘッターにはキャタピラが付いていて、自走しながら採掘します。
掘り出した石炭は、マシン中央のベルトコンベアで運び出されます。

地下世界は、マシンも人形も、しんと静まり湿って冷えた空気も、石炭の匂いも、昔のままでした。
それが僕にはとてもうれしかったです。
しばらく立ち止まり、人の気配がまったくない最下層を五感に受け止めました。
どうかこの先もずっと、このままでいて欲しいです。
華やかなりし頃に建てられた地上の建物たちは老朽化で次々に取り壊されていくこの町。
それでもいつまでも残して欲しいと真剣に願います。


下から見上げた階段部分と錆びたマシン。


採掘現場から積込み口まで石炭を運搬するために設ける坑道「ゲート坑道」。

 ポンプ座。
排水ポンプはまだ現役で稼働しているみたいでした。


出口に向かう最後の上り坂、地上の明かりが遠く見えます。
その坂の途中に、手掘りする人形がいる横穴があります。
明治から大正にかけて行われた「タヌキ掘り」です。
掘りやすいところから掘り進めるため、不規則に曲がった坑道がタヌキに穴蔵に似ているからだそうです。

 ああ、ここを出たら、もう戻れない…。


とうとう、地上に戻って来ちゃいました。

出口は、駐めたクルマがなんとか見えるくらいの場所でした。
以前は確か、坑口の上に「安全第一」の文字があったような…。

雨は朝より強くなっていました。

クルマの方へ戻る途中にあるのが、

「石炭の大露頭」です。

石炭の大露頭

明治21年(1888)、道庁技師の坂市太郎の調査によって発見された24尺(約7m)の層厚を持つ、瀝青炭石炭層の露頭。この炭層の発見から2年後に夕張採炭所が設置され、夕張での炭鉱開発が始まっている。昭和49年(1974)には、北海道の天然記念物に指定されている。 



さて、借りたヘルメットは、駐車場脇に建つ仮設テントへ返却します。
あの地下にいてびっくりさせてくれたおじさんがそのテントにいました。
「昔、レースイで働いていて…云々、そのときによく行ったラーメン屋さんに行きたいんですけど」
メットを返しながら尋ねたら、おじさん、親切に教えてくれました。


クルマに戻り、そのラーメン屋へ向かいました。


つづく。


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東舞鶴→
東舞鶴→小樽
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夕張~由仁~新千歳~苫小牧
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長野
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穂高
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大坂~
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