fc2ブログ



 2024 0112345678910111213141516171819202122232425262728292024 03  
夏旅 5 九州旅 9日目 4 阿蘇→筋湯温泉→大分・湯布院
2017 / 10 / 09 ( Mon )


高千穂から阿蘇まで、1時間ほどの距離です。

国道325号線はずっと、山の中でしたが、走りやすかったです。

宮崎と熊本の県境にはループ橋がありました。

阿蘇直前で国道265号線と合流し、外輪山はとても長いトンネルでクリアしました。

阿蘇カルデラが拡がりました。

十数年ぶりの再訪です。

と云っても、前回は外輪山止まり、カルデラの中には降り立ちませんでした。

佐賀・神埼の回でもお話ししましたが、
十数年前、中国から九州まで原付ツーリングしたとき、
阿蘇にも立ち寄る予定だったのに、交通事故に遭ってひと夏の間、入院生活を送りました。

退院後、お礼参りに佐賀の病院を訪ねた帰りに、阿蘇に立ち寄りました。

カルデラ内で1泊、キャンプして帰るつもりでしたが、なぜか、急いで帰宅してしまいました。

で、それっきり、十数年の月日が流れてしまいました。

あの日、行きそびれた草千里やロープウェイで上がれる阿蘇中岳を、
旅のスケジュールに組み込んで来ました。


けれど、阿蘇入りする直前、カーナビの情報が急に更新され、
通行止めのアイコンが、ナビ画面のあちらこちらに突然現れました。

草千里には行けないと、ナビが警告し出しました。

待避所に停車し、阿蘇の観光情報にアクセス。

草千里もロープウェイも、近づくことすらできない状態であることが判明しました。

※2016年9月に阿蘇南登山道が復旧開通し、
現在は草千里もロープウェイも楽しむことができます。


阿蘇の風景はとても傷ついていました。

この年の4月に発生した熊本地震の被害をまともに受けていました。

山肌の至る所に、ひっかき傷のような土砂崩れ。

倒壊した小屋や家屋、ひびの入ったアスファルトや畑。

のどかな田園風景のなかに妙な緊張感と一抹の淋しさのような雰囲気が感じられました。

祭りの後の火が消えたような空気感というか。


東北の震災地でも見かけた、復興工事のゼッケンを付けたダンプが、
次々に対向車線を走ってきて、バックミラーにもずっと写っていました。


行き先を変更。

カルデラの南部で、行きたかった場所は、日本一長い駅名で有名になった、
「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」に向かいました。

県道から左に逸れたらもう、駅でした。

 駅前に駐車。

駅の周囲には、真新しい小さな食堂が1軒あるだけで、
県道沿いの集落のための駅のようなロケーションでした。


可愛い駅舎はひっそりとしていました。

駅前には、普通ならあるはずの、乗降客が乗ってきた自転車などは一台もありませんでした。

駅舎の中に入ってみると、壁に小さな貼り紙がしてありました。

南阿蘇鉄道 震災による運休について

 この度の大規模地震で被災された沿線住民の皆様方に心よりお見舞い申し上げます。

 南阿蘇鉄道におきましても、鉄道施設に被害を受け現在のところ運転再開の見通しは立っておりません。
特に、トンネル・鉄橋への被害と、大規模な土砂流入の復旧は短期間では困難な状況にあり当分の間、全線の運転を休止することと致します。
震災による事情をご理解頂きますようお願い申し上げます。

南阿蘇鉄道株式会社



すっかり、失念してました。

震災被害で運休状態に追い込まれていたことを。


ホームに出てみました。

地震から半年近く経っていましたが、線路は雑草が生えるわけでもなく、
いつ運行が再開してもいいコンディションに見えました。


2017年10月現在、全線17.7kmに対し、復旧し列車が運行している区間は約7km。

ここ、白水高原駅から立野駅間の10.7kmが、不通となっています。

必要な復旧費用は数十億円。

高千穂にも高千穂鉄道が走っていましたが、台風による甚大な被害を受け、
紆余曲折のごたごたの末、廃線となりました。

高額の復旧費用と、沿線の過疎化、少子化が、命取りとなりました。

駅の南側は、外輪山の裾野まで、畑が拡がっていました。

観光トロッコ列車が全線を駆け抜ける日が遠からず来ることを願うばかりです。


 車窓から見えた、阿蘇五岳のひとつ、夜峰山。


緑の森や草原に覆われた山肌がの一部が剥がれ落ちて、
下地の赤土が顔を出している様は、まるで、擦過傷のようでした。

なんとも痛々しい光景でした。

道端に、東北で見たのと同じ、仮設住宅もありました。


草千里までは行けないけれど、行けるところまで…。

現在、走行中の阿蘇山南部にある阿蘇南登山道は全面通行止め、
麓からもまったく近づけません。


しばらく走り、阿蘇山の西側に回り込むと、
少しは近づけそうな道があったので、道を逸れてみました。

復興ダンプの行列に混じって山道を上りました。

道路が寸断され、迂回路、交互通行の場所もありました。

 右上に見えたペンションは、

斜面が崩落し、いまにも倒壊しそうな状況でした。

 こちら側に階段があったようです。

 地割れしたままの路肩。


段々畑の後ろの人工林が、地面ごと、滑り落ちています。

 突っ張り棒で支えられた家を解体中。


ここで生活していた人たちのことを思うと、とても胸が痛みました。

現在でも通行止めの阿蘇北登山道の入口まで云って、Uターンしてきました。

建物被害を受けてなさそうに見えたホテルやペンションも、
休業中の貼り紙がしてあったり、地域からすっかり客足が遠のいた雰囲気でした。

被災地の大変さを思うばかりに、遊びや観光なんかで行っちゃいけない、みたいな、
間違った遠慮をしてしまった人も多かったと思います。

SNS上で、阿蘇が噴火するんじゃないかとか、根拠のないデマの流布は、
当時から腹立たしく思っていました。

被災地のことをホントに心配し、復興を願うなら、
観光や遊びでもいいから、お金を使ってくることが一番、簡単です。

人ひとりができることなんか知れてるけど、
大勢が力を合わせれば、数は力となります。

日本は災害列島。

情けは人のためならず、巡り巡って、いつか自分の元に還ってきます。


あいにく、空も曇ってきてしまい、次に進もうと決めました。

移動中、道の駅を見かけたので立ち寄りました。


「道の駅 阿蘇」。


同じ敷地にJR阿蘇駅があり、JRの駅と同居している珍しい道の駅です。


売店でつい、半額だったりしたので、お弁当買ってしまいました。

馬肉を使ったおにぎりはもう、珍しいってだけで、手が伸びてしまいました。

表に出ると、すぐ目の前に阿蘇山が見えたので、国道まで出てって撮りました。


カルデラの中に湧く温泉のひとつ、内牧温泉のそばを通り抜け、
カーブ連続する道で外輪山を一気に駆け上り、
阿蘇の最後に立ち寄ったのは、
大観峰。

 到着したのが4時過ぎで、5時にはゲートが閉まるそうなので、
外の駐車所にひとまず駐めました。

 売店。


緩やかな上りの遊歩道を歩いて、展望所を目指します。

途中でもこの景色。

振り返って。

 阿蘇五岳の看板を過ぎ、奥の石碑のところが、
広場になっていて、

なぜかお地蔵様と一緒に、三角点があります。

「遠見ケ鼻」二等三角点、標高は、936.06mです。

 南へ下ると、
 展望所です。

南向きのパノラマ。

南東方向。

南西方向。

大観峰には、十数年前に来ました。

 あのときは晴れていて、素晴らしい見晴らしだったけど、
今日は曇ってて、ちょっと残念。


大観峰の碑。


 ちょっと粘ってみたけど、ダメでした。

外輪山上部に拡がる大平原。


クルマに戻りました。


大平原の中を東西に走る、ミルクロードの愛称で呼ばれる県道を東へ。

でも、まだあきらめきれなくて、一度だけ、草原の中へ、クルマを乗り入れました。
緑に覆われた象ヶ鼻。

真横から見た大観峰は、とてもダイナミックな姿をしています。

美しい草原を目に焼き付け、阿蘇を離れる決心をしました。


四国では絶対、見ることができないスケールの大平原を走り、
いよいよ、九州一周の旅、最後の県、大分へ向かいます。

ミルクロードからやまなみハイウェイへ。



道端に、鹿をたくさん飼ってるところがあるんだけど、
妙な姿に整えられた植木もたくさんある、不思議なスポット。


やがて、大分を代表する山岳、くじゅう連山が視界に飛び込んできて、
大分県に入りました。

くじゅうの麓には、十数年前に訪れたとき、とてもとても感動して、
もう一度、行きたくてしょうがなかった温泉がありました。

地熱発電所の脇を通り、山間の温泉街へ。

とても来たかった温泉、それは、
 筋湯温泉のうたせ湯です。


とても、とても、楽しみにしていた温泉だったのに、
いや、とても楽しみにしていたからこそ、
このあと、夏旅で一番、腹立たしいことが起きました。

何年経っても、思い出す度にイライラするだろうことが起きてしまいました。

このあとに書くことは、不快かも知れません。

なので、読み飛ばしていただいても結構です。


以前来たときにはなかった専用駐車場にクルマを駐めました。

そのタイミングで、隣の旅館から浴衣姿の客がぞろぞろと、打たせ湯に入館して行きました。

すぐにでも入りたかったけど、念願の温泉、それも十数年ぶりなんだから、
ちょっとでも人が少ない方がいいと思い、待つことにしました。

とりあえず、今夜の宿泊地をどこにしようか、検索とかしながら。

駐車して5分も経ってないと思うんだけど、こんこんと、男がクルマの窓を叩きました。

「ここは打たせ湯専用の駐車場だから、入らないなら出て行って」

とても無愛想な顔つきのその男は、打たせ湯の管理人のようでした。

空いてから入ります。と返事をすると、

「二、三人しか入ってないのにダメなんか?」

捨て台詞みたいに言い放ち、去って行きました。

その、上からものを言うような口調は、一瞬で僕をいらつかせました。

男は、打たせ湯の前のベンチに腰を下ろしていた顔見知りらしい客と話し始めました。

浴衣姿の客たちはまだまだ出てこなさそうだし、
打たせ湯や温泉街の写真を撮ろうと、カメラを持って車を離れました。


建物はすっかりキレイになり、角には九重の名水が飲めるコーナーもできていました

 入浴料は300円、出てきたメダルを使って入館します。


建物の裏の川に、もったいないくらいのお湯が垂れ流されていました。

この湯量も筋湯温泉を気に入った理由のひとつです。


湯治客も少なくない、筋湯の温泉街。

うたせ湯のまわりを撮り終え、クルマに戻ろうとしたときでした。

あの男がどかどかと威圧的に近づいてきて、

「入らないなら、公共駐車場へ行け!」

まるで、命令です。

だから、空いたら入るって、と云うと、

「30分しか停められんから、出て行け」

でも、駐車場には、30分まで、みたいなことは一切書かれていません。

そもそも、駐車してから15分も経ってませんし。

そんな(30分なんて)こと、どこにも書いてなかろが!

強めに吠えてしまいました。

すると男は、書いてはないけど、決まりがある、みないなことを弱々しい声で反論してきました。

客を客とも思わないその態度に、僕のなかのなにかがキレました。

客の好きなタイミングで入ったらいかんのか! この温泉はっ!

温泉街に響く大声で、つい、怒鳴ってしまいました。

って云うか、お前がさっきまで話し込んでた客、
僕より長く駐車場に駐めてたやないか! それも、お前が引き留めて!

ここは、お前の温泉か!

…と、までは言わなかったけど、
大声にビビった男は、急に口ごもり、管理室へ逃げ込むように引っ込んでしまいました。


狭い駐車場が満車なのに居座ってたら、そりゃ、僕の方が悪い。

でも、この騒動の間、2台分以上はずっと空いてました。

最初の、「二、三人しか」ってところも間違っていて、
僕が最初に見た浴衣姿の観光客は、7人はいました。

管理人のくせに、客の数をすら把握できてない。

腹が立って仕方なかったけど、それからすぐ、温泉に入りました。

旅の疲れは落とせたけど、吹き荒れた怒りは洗い落とすことまではできませんでした。


熱いお湯でほてった体を冷やそうと、脱衣所に出たときでした。

外から、話し声が聞こえてきました。

あの男が、常連客っぽい人と話していたのですが、内容が、僕の悪口なのです。

俺は悪くない、みたいな。

僕に怒鳴られたときは、尻尾を巻いて引き籠もったくせに、
いないところで、悪口を言いふらす。

もう、この温泉はダメだと思いました。

十数年の間、もう一度入りたい、入りたいって思い続けてきた気持ちが、
バカオロカのせいで、一瞬で、不愉快な思い出に上書きされてしまいました。

怒り百倍! 旅の最後の楽しみを台無しにされて、怒り万倍!


帰り際、男湯と女湯の間にある管理人室に向かって、

こんな、旅人に冷たい温泉、ほかにないわ!

と、怒鳴って出てきました。



…長々と、不愉快な話をしてしまい、申し訳ありませんでした。



さて、筋湯温泉を離れたときにはもう、外は真っ暗でした。

今夜は、湯布院にある道の駅で休ませてもらうつもりでした。

真っ暗なやまなみハイウェイを走っていると、「夢の大吊り橋 →」な看板を見かけたので、
ちょこっと、寄り道しました。

でも、アクセス道は夜間通行止めで、まったく、近づくこともできませんでした。

引き返し、やまなみハイウェイを湯布院へ。

暗い森がしばらく続き、一度、野ウサギが跳びだしてきて、ビックリしました。


道の駅ゆふいんは、湯布院ICの真向かいにありました。


すでに寝静まっているクルマも数台。

 植え込みに挟まれた駐車スペースを確保しました。

車内で、道の駅阿蘇で買ったお弁当を食べ、日記を書きました。

長かったような、あっという間だったような、九州一周の旅も明日で終わりです。

今夜は最後の車中泊です。

明日の今頃は船上の人。

 月にお祈りしました。

明日は今日みたいなことが起きませんように、と。


つづく。


夏旅 5 九州旅 目次

1日目
 松山→

2日目
 小倉港→宗像大社→マリンワールド
 太宰府天満宮→佐賀神埼

3日目
 佐賀神埼→祐徳稲荷神社→長崎

4日目
 長崎・軍艦島
 長崎市内観光→水族館→雲仙→島原

5日目
 島原・道の駅 みずなし本陣ふかえ・土石流被災家屋保存公園
 島原・原城跡
 島原・島原城
 島原→雲仙多良シーライン→佐賀城
 佐賀→三池炭鉱→道の駅 泗水

6日目
 熊本・道の駅 泗水→熊本城
 水前寺成趣園→球磨川
 球泉洞
 球磨→鹿児島

7日目
 鹿児島・多賀山公園→霧島神宮
 鹿児島市内・仙巌園→南州公園→鹿児島城跡
 鹿児島・知覧平和公園
 鹿児島・指宿

8日目
 鹿児島・山川港→フェリー→根占港
 鹿児島・佐多岬
 鹿児島・鹿屋航空基地
 宮崎・鵜戸神宮→極楽の湯→道の駅つの

9日目
 高千穂 1 高千穂峡
 高千穂 2 高千穂神社 天真名井
 高千穂 3 天岩戸神社 天安河原
 阿蘇→筋湯温泉→大分・湯布院

10日目
 大分・湯布院→九重夢大吊橋
 大分・宇佐神宮
 大分・中津 中津城→耶馬溪
 福岡・英彦山神宮
 福岡・小倉→愛媛・松山
関連記事

04:00:00 | コメント(回答)(0) | page top↑
夏旅 5 九州旅 9日目 3 高千穂 3 天岩戸神社 天安河原<<古い方< 最新記事 >新しい方>>夏旅 5 九州旅 10日目 1 大分・湯布院→九重夢大吊橋
コメント
コメントの投稿














←管理人以外は読むことができないメッセージにしたい場合はチェックを

コメントいただくことは、とてもうれしいことです。

ありがとうございます。

けれど、「送信」ボタンを押す前に、いま一度、読み返してみて下さい。

「よく読んでもらえば分かる」

「行間を…」

それを、顔の見えない相手に望んでも、なかなか叶うものではありません。
字面しか、判断材料がないのですから。

当方の記事にお怒りの場合も、大人な対応で、
ぜひともよろしくお願いします。 <(_ _)>

一時の怒りにまかせて書いた文章は、パワーはあっても、
意図が通じなかったり、違う意味に取られたりすることもあります。

感情的なときこそ、冷静で。

でも、お山でも町でもメールでも、自分がイヤなことは他人にしてはいけません。


あと、「バカ」「アホ」「変態」「狂」...
使い用によって他人を不愉快にさせるワードは投稿不可となっています。


当ブログは一個人のブログです。
コメントの削除や受信拒否の設定をする・しないも、私個人の勝手です。
不愉快なコメントは、ばっさり、削除します。

違う意見を持つ人と共存できないクレーマーやヘイトと判断したら、
即、ブロックします。


相手が聞く耳を塞いだら、どんなに正論でも、一生届くことはないでしょう。

いろいろ、すみませんが、ご了承下さい。

夏旅 5 九州旅 9日目 3 高千穂 3 天岩戸神社 天安河原<<古い方< 最新記事 >新しい方>>夏旅 5 九州旅 10日目 1 大分・湯布院→九重夢大吊橋