凍った白糸の滝へ
2018 / 02 / 13 ( Tue ) 昨年末にアップした「湯けむりスタンプラリー16」の地図、
このブログでしか情報をアップしてないのに、 いろんな方に利用していただいてるみたいで、ヨカッタです。 先日、全26湯、入湯し終え、パーフェクト達成です。 休みが限られてるし、スクーター移動と決めていたので、 南予とか一日4湯、ハシゴした日もありました。 松野のぽっぽ温泉、新宮の霧の森交湯~館、 遠かったです。 一本松温泉とか、ラリーリストに入ってなくて、ホントヨカッタ (^_^) でも、ハシゴ中に湯冷めしちゃったのかなぁ、 ここ数日、酷い風邪をひいて寝込んでしまいました。 熱はなくて、逆に悪寒が酷く、のどががらがら。 1週間寝てやっと風邪本体は抜けてくれたけど、まだのどがダメです。 とほほ。 で、なんとか動けるようになって仕事にも出られるようになった先日、 久しぶりに街に買い物に出たんですが、 石鎚山とか、ずっと身近な皿ヶ嶺とか雪で真っ白じゃないですか。 松山市内は雪なんてちらついただけなのに、 お山はしっかり積もってたみたいで。 白髪頭の皿ヶ嶺を見てたら、 あの麓にある 白糸の滝 にとても会いたくなりました。 スクーターを走らせ、南へ。 やがて、乾いた冬の空気にのどが悲鳴を上げ始めました。 咳が止まらず、気管内の異物感がピークに達し、吐き気まで。 のど飴で潤しながら、騙し騙し、少しずつ滝へ、近づいていきました。 当サイトの常連さんならとっくにご存じだと思いますが、 白糸の滝は東温市にあります。 駐車場とか整備されてる「白猪の滝」の方がメジャーだけど、 僕は、いつ行っても観光客ひとりいないで、滝を独占できる、 白糸の滝の方が大好きです。 この季節、白糸の滝までのアクセス道路も雪まみれなのですが、 今年は珍しく、滝入口直前にしか積雪しておらず、 ぎりぎりまで、スクーターで行けました。 遊歩道にはしっかり、積雪していましたが、 雪と云うより、表面が溶けて再氷結したアイスバーン状態。 軽アイゼンすら持ってきてない状態だったので、 滝まで、普段の3倍以上、時間がかかってしまいました。 ま、雪まみれの渓谷をじっくり楽しみながらだったので、 時間は気にしていませんでした。 と云うか、まだ、病み上がりだし。 でも、渓谷の澄んだ空気は痛んだノドにとても優しく、 呼吸が荒くなっても、ほとんど咳が出ませんでした。 えっちらおっちら。 体力の落ちたからだを引き揚げ引き揚げ、 ようやく、白糸の滝にたどり着くことができました。 ![]() 雪まみれのテラスから見た滝は、見事に氷結していました。 ここまで凍り付いた姿を見たのは何年ぶりだろう。 今年はそれだけ、よっぽど寒いんだ。 ![]() 滝壺の氷は積もり積もって2m近く盛り上がってました。 氷が分厚いからか、ここだけ、青い色。 ![]() 下流方向。 デジカメじゃなく、スマホで撮影したので、 雪の白さがばらついてるけど、 ![]() せせらぎはすっかり、雪にと氷に覆われて見えません。 ![]() 滝の周囲をちょっと離れた視点から。 ![]() ![]() 最後の最後が凍ってつるつるで一番怖かったです。 ![]() ![]() 滝を横から。 …と、ちょっと息が切れて、頭がふらっとしてきたので、 雪の上にごろんと横になりました。 防寒対策は完璧で、雨カッパにもなる服装だったので、 雪の上に倒れ込んでも水も寒さも沁みてきません。 ふかふかな雪じゃなかったけど、気持ちよかったです。 ![]() 甘えてるネコみたいに、雪の上でゴロゴロしていると、 長野や北海道で何シーズンもの冬を過ごしてきた遠い記憶が、 昨日のことのように思い出されます。 やっぱり、僕は雪が好きなのだと思うのです。 あの頃付き合っていた、海なし県に生まれた彼女が、 いつか海のそばに住みたいと云っていたように、 雪なし県生まれの僕は、雪が積もる街に住みたいのだ。 いまでも、ずっと。 ノドがいい加減渇いたので、雪を食べようと、 きれいなところをほじほじして、ぱくり。 雪と云うより、小さな氷のつぶつぶ状態だったけど、 口に含むとさらっと溶けて、痛んだ気管のあら熱を取ってくれました。 起き上がって、もう一度、滝に接近。 滝壺に降り立とうとしたのですが、氷は体重を支えるほどには厚くなく、 バリンと大きく氷が割れて、もう少しで靴を濡らすところでした。 ![]() ![]() 氷の滝を形成するつらら群。 ![]() ![]() 流れる時間さえ閉じ込めたような姿のつらら。 ![]() ![]() 周囲の岩の表面にこびりついた氷。 飛沫の勢い、方向そのままに凍り付いてて、 まるでドラゴンのうろこみたいでした。 また雪の上でゴロゴロして、冬を充分に満喫してから、 下山に取りかかりました。 ![]() と云いつつ、家からたった30分~1時間で来られるんだよね。 その気になればいつだって会いに来られる。 その「いつだって」につい甘えて、ご無沙汰してしまうんだけど。 滝に一礼して背中を向けました。 凍った遊歩道、往きに撮れなかった分、帰路に撮影しました。 ![]() さらには、誰かが尻セード、お尻で滑って降りたために、 雪の表面が滑り台状態になって凍り、靴のソールがまったく効きません。 上りより、下りは特に滑って怖かったです。 ![]() ![]() 下から3つ目の橋の直後がもっともアイスバーン状態です。 こうなると、普通の靴ではバランスを保持できません。 不格好なほどに身体を縮こませてクリアしました。 ![]() 手すりを持って慎重に。 対岸の山道は危険なほどには積雪してませんでしたが、 一カ所だけ、難所が。 ![]() ![]() 谷筋に架けられた手すりのない板橋がアイスバーン状態で、 さらに傾斜してるしで、ここはとっても緊張しました。 もうしゃがんでずるずる歩いて下りました。 ちなみに、この遊歩道は、昨年の台風でかなり被害を受けました。 しばらく、通行止めになっていました。 白猪の滝に比べて観光客が少ないので、ちゃんと直してもらえるのか、 ずっと心配してました。 遊歩道再開の報告も届かなかったし、 滝にたどり着くまで、ちょっと、ドキドキしてました。 この板橋の辺りも斜面崩落で道が寸断されてましたが、 いまはもう、すっかり、遊歩道らしく元通りに。 ![]() 橋の上はやはりアイスバーン。 ![]() ![]() てすりを掴んで慎重に下りつつ、 ![]() ![]() ![]() 下からひとつ目の橋まで下ってきました。 ![]() ![]() ここも時間が止まってます。 水面に近づけたので、手のひらで水をひとすくい、ふたすくいして、 再び乾いてきたのどを潤しました。 雑味がなにもなくて、美味しい水でした。 とても冷たい水だったけど、ノドを通過した途端、すぐに所在が分からなくなり、 とっくに細胞に吸収されたような不思議な感じでした。 ![]() 下りは一度や二度、ずるっとこけちゃいます。 でも、なんとか尻餅は着かずに遊歩道を脱出、林道まで下れました。 ![]() ![]() ![]() 以前、公衆トイレのあった駐車場はつるんつるんです。 傾斜もあるので、ノーマルタイヤじゃ絶対、危険です。 でも、今回はここまで、林道に雪がなかったんですよね、珍しく。 だから、ノーマルタイヤでも駐車場まで上がって来ちゃう人もいるかもね。 だけど、最後の最後にタイヤが滑って斜面を上れなかったり、 クルマの向きを変えようとしてもスリップして脱輪したり、 いろいろ起きそうな予感です。 この冬、滝見物に出かけられる方は、靴の滑り止めは必須です。 靴底に簡単に装着できる、4本爪の軽アイゼンくらいは欲しいです。 最悪、荒縄を靴にぐるぐる巻きするとか、 なにか工夫してお出かけして欲しいです。 充分、その工夫・苦労のしがいのある光景に出会えますよ。 と云うことで、大満足して下山しました。 でも、平野に出た途端、気管支炎が再燃。 やっぱ、空が開けた重信の田園地帯でも、排気ガスとかで、 ノドがすぐにイガイガ。 身体が冷え切る日没前に急いで帰宅しました。 昨日、松山道が通行止めになるくらい、雪が降ったらしい。 すぐにまた行きたいよう。 うずうず。 |
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