か、加藤文太郎Tシャツだって !?
2009 / 09 / 28 ( Mon ) 単独行の加藤文太郎。
若くして亡くなった不世出の登山家。 ![]() 新田次郎の『孤高の人』を読んで僕もファンになったわけですけど、 そのきっかけになった『孤高の人』に疑問を感じてる今日この頃です。 小説の最後、文太郎が亡くなる槍ヶ岳北鎌尾根の山行。 宮村健に嫌々誘われて、振り回されて、挙げ句に命を落としたように描かれてて、 「宮村がいなきゃ、死なずに済んだのに、あ~、残念無念、宮村めぇ!」って思いは、 何年も経ったいまでも心に残っています。 でもね。 違ったんです。 真実は、文太郎の方が行こう行こうって誘ってるんです。 おまけに、山行プランを立てたのも文太郎。 パーティを引っ張ってたのも文太郎。 宮村健のモデルは吉田登美久(富久)という方なんですけど、 岩登りが不得意だと自分でも認めている文太郎が、上手な吉田さんを積極的に誘ったんです。 吉田さんからしたら、尊敬する先輩に誘われて断る理由なんか無かったでしょうね。 なのに、『孤高の人』じゃ、宮村健のせいで…、みたいな最後。 僕が吉田さんの遺族なら、新田次郎を絶対、訴えますよ! そんな嘘描かなくても、文太郎の凄さは変わらないのに。 その他にも、仕事仲間ともどこか距離を置いた付き合いをして、 どこか不器用な、私生活でも単独行、みたいに描かれてるけど、 遠出しない休日には、神戸の山岳会の会員とスキーに出かけたり、 ロッククライミングクラブで岩登りを学んだりした記録や写真が残ってます。 結果的に一人旅になっちゃうくらい、山を歩く速さやスタミナが桁違いなのは小説の通りだけど、 槍ヶ岳北鎌尾根みたいな自信ないところはちゃんと誰か誘ってるし、 正月に独りで八ヶ岳に籠もってたら、凍ったかまぼこ食べてる自分に侘びしくなって、 合宿はよかったなぁとか、先輩と山行するのもいいなぁって思ってみたり、 小説の印象ほど、単独行に固執してるわけでもないんですよね。 集団でワイワイもいいけど、独りでも大丈夫、ぐらいなんじゃないですかね。 いままた、『孤高の人』を読み返してるんですけど、 伝記じゃなく、小説だと分かってても、山行以外は斜め読みしちゃってます。 んなことより、いままた、人気なんだそうです。 産経新聞から、
加藤文太郎Tシャツかぁ。 話題作りに早速着込んでお山歩いてる人、いるんでしょうね。 (北海道で“熊出没”Tシャツ着るような勇気は僕にはありません。) 木村監督、「次は加藤の映画を撮りたい」って言ってたのかぁ。 「劔岳・点の記」大ヒットしたから、お金は集まると思うけど、 撮影が過酷だったことが知れ渡ってるから、キャスト集めは苦労しそう (^_^;) |
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