先日のまとめ後の詳報を、
東奧日報から、時系列順に、
6月21日 18:12
死因は急性循環不全
青森市の八甲田山系の酸ケ湯酸ヶ湯温泉付近に山菜採りに訪れ、20日に死亡した中学2年の女子生徒の死因は、青森署の司法解剖の結果、急性循環不全だったことが21日、分かった。
県警によると、火山ガスによる中毒か低酸素が原因の可能性が高い。
23:53
現場から硫化水素検知/八甲田
女子生徒の死因は司法解剖の結果、急性循環不全と判明したことが21日、県警捜査1課への取材で分かった。
同課は、火山性の有毒ガスによる中毒か低酸素が原因の可能性が高いとみている。
同日の県警の実況見分では、現場から硫化水素が検知された。
6月22日 09:53
事故現場は山菜採りの禁止区域
県は21日、女子中学生が遭難した場所は十和田八幡平国立公園の特別保護地区で、自然公園法でタケノコや山菜の採取が禁じられている地域であることを明らかにした。
同日の県議会商工労働常任委員会で、長崎茂樹観光企画課長が工藤慎康委員(自民)の質問に答えた。
09:53
硫化水素 16年前は致死量の8倍
仙台管区気象台が1994年8月に行った東北地方の火山調査「東北地域火山機動観測」によると、女子中学生が死亡した現場付近の観測地点「三十三観音付近」で、致死量の約8倍の硫化水素が観測されていたことが分かった。
同気象台は「硫化水素は空気より重いため、風のない一定の空間にたまり濃度が濃くなった可能性がある」と分析。
現場一帯を知り尽くす酸ケ湯酸ヶ湯温泉ベテランガイドの逢坂光夫さん (76)は「悪条件が重なったのではないか」と話した。
山菜盗っちゃいけない場所かどうかなんて、少なくとも亡くなった女の子は知らなかったでしょう。
そしてそこが過去に致死量の8倍もの硫化水素が観測されてた場所だなんて、絶対、知らない。
で、その観測記録はこの事件が起きるまで倉庫の中にでも眠ってたのかな?
市や県の観光課、地元の商工会、地域住民に、「ここらへんは危ないよ」って報せたりしてないんかな?
致死量=“死”の付く数値が観測されたんでしょ。
絶対眠らせてちゃいけない記録だよね。
安全な登山路も設定できるだろうし、ここ入ったら死ぬよって看板もピンポイントで立てられる。
そんな看板のひとつでもあったら、女の子は亡くならずに済んだかも知れない。
もしかも話だけど。
というわけで、喪も明けぬうちに、と云う言葉があるように、閉鎖された登山道の解放はまだ先になりそうですが、
登山者と山菜採りを分けて考えたほうがいいという意見も出ているようです。
陸奥新報から、国、県が現況調査へ/八甲田・中2死亡事故
青森市の八甲田山系山中で山菜採りの女子中学生が死亡した事故で、青森署は21日、死因は急性循環不全とみられ、その原因は火山性ガスによる中毒、または低酸素の可能性が高いとの所見を明らかにした。
県は同日、新たに田茂萢岳から上毛無岱へ通じる登山道を閉鎖。
国との協議で、現場周辺と登山道の現況調査に着手する方針を決めた。
安全が確認されるまでの間、県管理の登山道は閉鎖する。
八甲田山系は夏山登山のシーズン目前で、観光面へのダメージを心配する声も出始めた。
亡くなったのは同市内の中学2年伊藤実姫さん(13)。
司法解剖は21日午前9時から秋田大学で行われ、火山性ガスが原因の可能性が高いとの所見が担当教授から示されたという。
詳細はさらに検査が必要としている。
県警と青森署は同日午前10時半ごろから現場周辺で実況見分を実施。
低濃度の硫化水素が確認された。
事故が起きたのは酸ケ湯温泉から直線で約500メートルの登山道から外れた沢のあたり。
周囲より低い場所で火山性ガスがたまりやすい状況だった可能性があるという。
一方、県は同日午後、国立公園と国有林野をそれぞれ管理する環境省と林野庁の担当者を交えた事務打ち合わせを県庁で開き、今後の対応を非公開で協議した。
終了後、取材に応じた県の小寺謙行政改革・危機管理監によると、原因や現況を調査することで一致したが、調査の実施主体や具体的方法、着手の時期については結論が出ず、後日再協議する。
小寺危機管理監は「(会議では)登山者と山菜採りと分けて対応する必要があるのではないか。
危険個所の判断は難しく、時間もかかる。
現時点で危険と分かる場所の立ち入りを禁止し、それ以外は注意喚起という方法が現実的―との意見が出た。
いずれにしろ観光シーズンを控えており、迅速に対応したい」と語った。
また、管理責任の所在については「微妙な問題があり、差し控えたい」とした。
県によると、現場は国有林の国立公園内で、動植物の採取が禁止されている「特別保護地区」とみられている。
現場を囲むようにして、県管理の登山道が整備されており、県は20日に酸ケ湯温泉近くにある2カ所の登山道入り口を既に閉鎖。
21日に改めて「立入禁止」の看板を設置し、二次被害防止の措置を講じた。
青森市もチラシ1万枚を作成、入山者に注意喚起する。
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