滞留した火山性ガスで女の子が亡くなった八甲田山では、
県や国が管理する登山道・登山口が即日閉鎖されましたが、
東麓の登山道は監理者がわからないということで閉鎖できずにいました。
まず、
河北新報から、管理者不明、登山道4本閉鎖できず 青森・八甲田火山ガス死
青森市の八甲田山系の酸ケ湯温泉付近で20日、青森東中2年伊藤実姫さん(13)=青森市八幡林=が火山性のガスが原因で死亡したとみられる事故で、現場付近に通じる登山道のうち、四つのルートが閉鎖されずに放置されていることが22日分かった。
道がある土地を所有する国は、国が造成した道ではないことを理由に閉鎖しない方針。
現場付近では、ガスによる事故の危険が依然として残るため、早急な対策を求める声が強まっている。
現場付近に通じる登山道は地図の通り。
青森県が管理する登山道の入り口は3カ所が閉鎖されたが、城ケ倉温泉、八甲田温泉、田代平、谷地温泉の付近から入る4ルートは立ち入り禁止の措置が取られていない。
県と林野庁青森森林管理署によると、4ルートは同署が管理する土地に含まれる。
入山者によって長年、踏み固められるなどしてできたとみられ、現在も利用する人はいるという。
事故防止の観点からは早急な対策が望まれるが、同署は「国が造成した道ではないので、管理すべき立場にない」の一点張りだ。
登山道の閉鎖は基本的に道の管理者が実施するが、4ルートとも管理者の特定に至っておらず、立ち入り禁止の立て看板などは設置されていない。
県は「林野庁など国の機関に依頼し、対策を講じたい」としているが、すんなりとはいかないのが現状で、もう少し時間がかかりそうだ。
東京工大火山流体研究センターの平林順一教授(火山化学)は「高濃度のガスがたまることは避けられないため、入山規制が必要。
すべての登山道の閉鎖を早くすべきだ」と話している。
登りたい人は、遠回りでも閉鎖されてない方から登ろうとするので、
このニュースの後、早速、お役所側も責任逃れは得策じゃないと分かったようで…。
同じく、
河北新報から、八甲田火山ガス死 立ち入り禁止の看板を共同設置
青森市の八甲田山系の酸ケ湯温泉付近で20日、女子中学生が火山性のガスで死亡したとみられる事故で、国や青森県、青森市などは26日までに、管理者不在で事故後に閉鎖できずにいた登山道の入り口5カ所に立ち入り禁止の看板を設置した。
看板が設けられたのは、城ケ倉温泉、八甲田温泉、田代平、谷地温泉近くから入る登山道と、新たに判明したみちのく深沢温泉付近から入る登山道の入り口。
市の担当者が25日に設置した。
管理者不在の登山道への看板は、どこが設置するかで調整が難航していたが、県、市、環境省、林野庁、八甲田周辺の旅行業者らでつくる「八甲田振興協議会」が、入山者の安全確保のために共同で実施した。
というわけで、八甲田山は完全に閉鎖されてしまいました。
火山で致死性のあるガスが噴出・高濃度で滞留する可能性が高いのは当然。
入山規制したところで、人間が生きているうちにガスが出なくなるわけはないし、
過保護に登山道を閉鎖したところで意味はないと思いますが、
山で誰も死んで欲しくないという思いは一緒、
例え自己責任でも危険なエリアに入って欲しくはありません。
助けに行った人も遭難する恐れもありますから。
でも、目に見えないものにいつまでおびえていても埒があきません。
登山者側は、登山道を外れない、ガスが滞留しそうな凹地は避ける、無風時は気を付ける、
監理者側は、危険地帯には三宅島などに設置しているガスセンサーを設置して登山者に報せる、など、
安全性を高める方法はいろいろあると思いますが、
夏休みの観光シーズンの影響は避けられないでしょう。
とはいえ、お山に登らなくても、麓にたくさんある名湯は安全。
火山があるおかげで温泉があるんだし、お湯に溶けてる有効効能も火山がもたらしてくれたもの。
お山はほかになんぼでも腐るほどあるけど、八甲田山の恵みがたっぷり入った温泉は唯一無二です。
八甲田ロープウェーもちゃんと動いてます。
ロープウェーを降りた山頂遊歩道は散策可能です(遊歩道から先が閉鎖)。
昨日、山頂駅からはこんな景色が見られたそうです。

山頂遊歩道、田茂萢湿原と赤倉岳、井戸岳

山頂からの青森市の夜景、左遠くは日本海の漁火
八甲田山に行ける人は行っとこ、行っとこ! (*⌒▽⌒*)
お山は山頂だけが山じゃないきに!
…と、龍馬風に云ってみたがじゃ!
不安と噂をごちゃまぜにして、風評被害を拡げゆうヤツは投獄じゃ! 投獄せい!
- 関連記事
-